アイヌ-文様デザインとアイテム 情報と通信販売

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画像 アイヌデザインとToyToyの文様

アイヌ文様の基本は3つ。「モレウ(渦巻)」、「アイウシ(トゲ)」、「シキorシク(目)」だ。 染織品や木製品に幅広く用いられているので、北海道の伝統的なアイヌ土産物品でよくみかける。 川の流れの渦や流氷、風、木々にからまるツルから、この文様があみだされたといわれている。 確かに、木のツルのようだし渦巻きっぽい。

3つの文様には、魔よけの意味がある。

特徴的なアイウシ(トゲ)は、文様の内と外に付いているのがわかる。 外のトゲは、家や身体の中に悪いモノが入ってこないために。万が一入ってきたときは、 モレウ(渦巻)が迷路に閉じ込めて、内部のトゲで撃退する。 内部のトゲには、心の闇を取り除く意味もあるという。 魔を、迷路の中に閉じ込めて内部のトゲで退治するなんて、 呪い(まじない)の印として、とても合理的はないだろうか。

自然から学んだ知恵であるが、たった3つしか使えないのは、大きな制約だと感じる。 普通に考えると、スグにアイディアが尽き、デザインに行き詰ってしまいそうだと素人は思ってしまう。 ところがアイヌは、それを数世紀に渡って、伝承・進化させてきたのだ。 アイヌの子供たちは、家に伝わる文様を地面に描いて練習したという。

いま、文様を学ぶとすれば「切り絵」が一般的だ。
自分も切り絵教室へ出向いて、文様を教えてもらったことがある。 恥ずかしながら披露しよう。

画像 自分の切り絵1

画像 自分の切り絵2

■ 3つの制約を用いておおらかにデザイン

拙い素人文様は、横において、ToyToyのデザインを見てみたい。 原型が3つとは思えないほど、自由に表現されているのがわかるだろう。 見よう見真似で作ろうとしても、絶対に届かない領域にあるのが誰の目にも明らかだ。 文化を受け継いで、なおかつそれを世界に伝えようとする心が、 こうした優れたデザインを生み出す、原動力になっているのだろう。

画像 アイヌ切り絵ToyToy 2014

■ 無限に変化するデザイン

アイヌのネックレス

ペンダント(ネックレス)

ToyToyデザインのゴールドペンダント。 アイヌ語で「konkani-pe(コンカニぺ)」と名づけた。意味は金の滴。
アイヌ文様の、モレウ・アイウシ・シクを極限までシンプル化したデザインが秀逸。
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